April 22, 2005

こと座流星群 -チェコTV nova-

Pavel Koten in nova今朝6時40分から数分間,小生の同僚でチェコでの一番の親友であるポスドク研究員パヴェルが,チェコTV「nova」に生出演した.彼がTVで語ったのは,今晩極大を迎える(今朝極大を迎えた)「琴座流星群」の話であった.彼は一般向けの講演にも慣れているからか,とても落ちついて話していてナイスな天文学者であった.小生はチェコでの「FMラジオ・チェコ」に電話で生出演したことはあるが,いつかTV「nova」にも出てみたい.今日のお天気お姉さんはピンクのフリースにいつものジーンズ姿だった.さて「こと座流星群」はテッチャー彗星(C/1861 G1)を母天体とする定常流星群だが,周期が420年と非常に長い彗星であり,どうしてこんなに周期の長い彗星が毎年定常的に流星群を発生させるのか分かっていない.



こと座流星群火球昨夜観測した「こと座流星群」のマイナス3等級の火球.

今週はスロヴァキアの大御所,ブラッディミアー・ポロブチャン博士もオンドジェヨフ天文台へやってきてレーダー観測を行っている.ポロブチャン博士とは国際学会やスロヴァキア・モドラ天文台で知り合い親しくしており,今朝も観測後に小生の部屋にやってきたくれた.小生が観測に使っている「ソラの眼」に大変興味を示し,機材とソフトの概略を説明して,昨夜小生が観測したデータを見せた.昨夜は満月前の空にも関わらず,「ソラの眼」開始以来最も多い47個の流星を観測.そのうち24個が彼の長年の研究対象である「こと座流星群」であった.残念ながらオンドジェヨフ・レーダー観測の記録はアナログ・フィルムなので解析に数ヶ月かかるので,小生のデータとの突合せは年末になってしまうとのことだった(現在,デジタル記録へ移行中).7月の帰国前にハイタトラへ登山に行くと言ったら,ブラチスラヴァの彼の研究室にも是非寄るように誘われた.また,来年の春(4月頃)にスロヴァキアのモドラで2年に一度のチェコ-スロヴァキア・ミーティングがあるので,そこで研究発表する約束もした(させられた).来年の春にチェコへ来るちょうど良い口実ができた.スロヴァキアのハイタトラにはタトラ天文台があり,登山の途中に寄るつもりだ.4月9日にタトラ天文台の所属でもあるスロヴァキアの偉大な流星科学者・Anton Hajduk博士がお亡くなりになられた.小生は昨年のモドラ・ミーティングでお会いしたのが最後であった.この追悼文を見て,Hajduk博士は1933年ウジホロド(現在はウクライナ領)生まれだと知った.ご冥福をお祈りします.追悼文はスロヴァキア語なので,誰か訳して頂けないでしょうか?(アルバイト料払います)

Lyrids輻射点昨夜観測した24個の「こと座流星群」の天球プロット.流星が放射状に湧き出す点(輻射点)が「こと座」領域にあることが一目瞭然.

andromedayaki at 18:30│Comments(0)TrackBack(0) 宇宙・天文・気象・自然科学 

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SOLA

流星-彗星-小惑星を追い求め世界を放浪する天文学者の四方山話。地球(チェコ-台湾)を拠点に宇宙・科学・文化・芸術・音楽を楽しむ旅人生ブログ。

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