July 01, 2005

ブレーメンの仕掛け時計

グロッケンシュピール動画ブレーメンで一番人気があるというベッヒャー通りには,マイセンの陶磁器でできた可愛らしい鐘「グロッケンシュピール(Glockenspiel)」がある。この時計は実は仕掛け時計になっている。しかし,ブレーメン到着当日の午後8時には何も起こらなかった。実は,5〜12月は毎日12時〜18時の毎正時。1〜4月は12・15・18時に仕掛けが動く。ただし気温が0℃以下になると動かないそうである。さて,何処が仕掛けになっているのだろうか?翌日の午後6時,鐘が鳴りおもむろに動き出したのは壁だった。その柱から次々と偉人達が描かれたプレートが出てくる。ここでは,実際の20倍のスピードでアニメーションを作ってみた。さて,どんな偉人が出てくるかはお楽しみ。鐘が鳴り出して全ての仕掛けが終わるまで10分近くかかるので最後は飽きてくるし首が痛かったなぁ〜。
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マイセン工場1マイセン工場2【参照「マイセン焼き」ソラ日記(2005.01.16)より】 ドレスデンから車でマイセンへ向かった.意外に古い(一千年以上)歴史を持つマイセンはザクセン発祥の地と言う意味で,「ザクセンの揺りかご」と呼ばれているそうだ.快晴の空のもと,エルベ川沿いのワインディング・ロードのドライヴは心地よかった.まずはともあれ,マイセン磁器工場(Porzellan-Manufaktur Meissen)の見学ツアーに参加.1709年に錬金術師ベットガーが白色磁器の焼成に成功,1710年にヨーロッパ最初の磁器工房がマイセンに誕生した.当初はアルブレヒツブレグ城の中に工房があったが,1865年から現在の工場へ移った.見学コースでは,磁器が作られるまでの4つの工程を実際に見ることができた.無線ヘッドフォンを付けて,日本語で解説を聞くことができた.ロクロと造形→飾り細工→絵付け→釉(上薬)の絵付け.絵付けセミナーなども開催されているそうだ.磁器は天然珪酸塩からなる原料素地を高温過程で変化させて作る.磁器素地を構成する混合要素は,カオリン,長石,及び水晶を処理することで精細度が得られる.

マイセン工場3マイセン工場4カオリンはカオリナイト鉱物(アルミナ質粘土鉱物)を主な成分とする粘土で,マイセン近郊にある工場専属の採掘場から取れるカオリンを用いて作られるマイセン磁器は,カオリン含有率が約65%と硬質磁器では独特なものだそうである.カオリン祖原料はスラッジ法と呼ばれる方法で砂や塊状岩石から分離されて6〜8週間保存される.その後,懸濁素地液の水分は求められる加工性質に応じて圧搾除水機で水分量24〜28%まで脱水されて土練機によって棒状に加工され,最低3ヶ月間湿度の高い地下倉庫で貯蔵された後,ようやく磁器製品が作り出されることになるそうである.950度で地焼きされた磁器に絵の具を使い絵付けされ(地塗り絵付け),釉の絵付けは,1400度を超える2度目焼きに耐えられる特殊な絵の具が使われる(絵の具の材料などの詳細の説明は無かった).マイセンの地塗り絵の具として最も有名なのがコバルトブルーで,18世紀後半から使われており,工場見学の後,陶磁器博物館でじっくりとその美しさを堪能してきた.特にその代表の絵柄が世界的に有名な青色の「玉葱模様」で,東アジアの要素を取り入れて1739年にマイセンで発案されたものとのこと.見学後,マイセン焼きショップを立ち寄ったが,とても手の出るような値段ではなかった.二級品でも高額だったので購入を断念(ペア・カップとしては最高だろう).

andromedayaki at 16:33│Comments(0)TrackBack(2) ドイツ 

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1. メルヘン街道の終点 -ブレーメン観光記-  [ 旅する物理屋 ]   July 21, 2005 06:43
ドイツ旅行報告の続きです。前回までのストーリーは時系列順にヘルシンキからドイツへ コブレンツからケルンへ 観戦!日本対ブラジル ケルン観光サウナ特急ケルン発ブレーメン行き となっておりますので、そちらをご覧下さい。ブレーメン到着後、電車の中ですっかりサウナ気
2. ブレーメン観光2日目  [ 旅する物理屋 ]   July 22, 2005 05:21
ドイツ旅行記最終回です。昨日のサウナ特急と観光の疲れでどっぷり寝てしまったまーらいおん。気がつくと同室のソラさんがいない。そういえば、朝からTさんとジョギングに行くと言っていたな....。同じ年齢ながらこの元気の違いはなんなのか。しかし、時計を見るともう朝食を

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SOLA

流星-彗星-小惑星を追い求め世界を放浪する天文学者の四方山話。地球(チェコ-台湾)を拠点に宇宙・科学・文化・芸術・音楽を楽しむ旅人生ブログ。

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