July 01, 2005
どうしてチェコへ来たのか〜Episode III〜
先日「どうしてチェコへ来たのか〜Episode I〜」を記したが,今日は「Episode III」を簡単に記す(「Episode II」はまた別の機会にでも)。さて小生のやっている研究は,流星-彗星-小惑星といった太陽系内小天体(観測可能なら太陽系外でもよい)の観測的研究であるが,天文学の中で,特に日本ではマイナーな分野である。日本で博士号を取って,ISASで小惑星探査機の開発と打ち上げに携わってから,やはり本場で流星の修行をしたいと思い(欧州で生活したいという願望もあり),プロフェッショナルな流星の研究ではチェコ-スロヴァキアが世界トップなので遥遥やってきた訳である。とはいえここで骨を埋めるつもりではなく,こちらで学んだものを日本へ持ち帰って新流星天文学を展開したいと考えている。これは流星に限らず,母天体である彗星・小惑星との物質科学・軌道進化の関連研究,地球超高層大気(中間圏-熱圏)の研究,有人宇宙活動に欠かせないスペースデブリの研究,超高速衝突発光の研究など,流星を柱に分野横断的な観点から広く地球・惑星科学に取り組みたいと考えている。小生の行っている学際分野は,いわゆる王道天文学ではなく境界領域なので,なかなか予算や人員を確保するのが難しいが,アイデア勝負で頑張っていければと思う。
画像は6月末日が締め切りだった「国立天文台・研究ハイライト」に提出した昨年度のレポート。読んだ人(クリックした人)は,ブログランキングもクリックしてください。
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