July 07, 2005

学生の努力と根性の衛星「キューブサット」

キューブサット物語お薦めの一冊「キューブサット物語(川島レイ著)」。キューブサット(CubeSat)とは,スタンフォード大学のトィッグス教授(Bob Twiggs)が1999年に提案したサイコロ型の超小型衛星である。2003年6月30日,東大(中須賀研究室)東工大(松永研究室)の2つの学生チームは,世界で初めてこのキューブサットという一辺が10cmの立方体の超小型衛星を開発して実際に宇宙へ飛ばしてしまったのだ。この物語は,学生達が日夜寝食も忘れて試行錯誤して衛星を製作し,宇宙へ打ち上げ,自ら運用し,さらに搭載カメラで地球を撮影して携帯電話へ配信するサービスまで始めてしまった努力と根性のドキュメンタリーだ。ものづくりは泥臭いから楽しくて,失敗があるからこそ感動がある,昔自分も味わった(もっと味わいたかった)そんな奮闘激を記した一冊で一気に読んでしまった。
bannerクリックしてブログランキングのご協力を


4月末にネット上で,次世代キューブサットを睨んだ具体的なニーズを調査する「超小型衛星に関するアンケート」があり(先着100名に「キューブサット物語」進呈とのことだったので),早速小生も自身のアイデアとコメントを差し上げた。すると嬉しいことに,先日この本が海を越えて遥遥チェコまで届いたのだ。実は,東大の「XI-IV(サイ・フォー)」と東工大の「Cute-I(キュート・ワン)」を打ち上げたユーロコット社のロコット(ロシアのミサイル「Russian SS-19」の弾頭部を分離機構付きペイロードに変えたもの)で,チェコの衛星「ミモザ」も打ち上げられた。重さ66kgのミモザには高精度の加速度計が積まれており,軌道運動を正確に測定することにより宇宙(超高層大気)の大気密度を観測する衛星である。「キューブサット物語」に登場する愉快なラデックはミモザの責任者であり,ここチェコ・オンドジェヨフ天文台での小生の良き飲み仲間でもある(彼は酒に極めて強く,歌声も素晴らしく,物語に登場するような雄叫びも時々上げる)。

東大・中須加研は,「XI-IV」を改良した「XI-V(サイ・ファイブ)」を来月8月25日に同じ射場から打ち上げるとのこと。一方,小生の母校(日大・航空宇宙工学科)でも近々カザフスタンの射場からロシア製のロケット「DNEPER-1LV」でキューブサット「SEEDS」が打ち上げられる模様だ。

川島レイさんのあとがきにもあるが,もはや「宇宙」は夢物語ではなく,自分たちの努力次第で手の届く「現実」なのである。俺も頑張らなくては!

andromedayaki at 23:25│Comments(0)TrackBack(0)お薦めの一冊 

 トラックバックURL...記事に関係ないTBは削除させて頂きます

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
チェコの愛車
シュコダ
シュコダ・フェリツィア, 1300cc, 5MT, 1995年型
神戸の愛車
プジョー
プジョー206-S16, 2000cc, 5MT, 2001年後期型
プロフィール
最新コメント
空 犬