July 18, 2005

プラハのキュビズム散策

キュビズム1壮行会で朝まで飲んだ翌日曜日は,ドイツ・ドレスデンから壮行会に駆けつけてくれた友人らといっしょに,のんびりとプラハ散策を楽しんだ。プラハには美しいだけでなく,意外な建築が沢山ある。我々は世界で唯一キュビズムが建築物に応用されたチェコのキュビズム散策を行った。キュビズムとは,セザンヌの影響を受け20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックが創始した視覚上の革命的な美術動向のことである。ピカソの「アヴィニョンの娘たち(Les demoiselles d’Avignon, 1907年作)」がキュビスムの始まりと言われている。フランス語ではキュビスム(cubisme),英語ではキュビズムあるいはキュービズム(cubism)と呼ぶ。まずは,ツェレトナー通りにあるチェコ・キュビズム発祥の建物である「黒いマドンナの家(1912年)」の黒いマドンナを拝む。この内部も公開されていて,2階は洒落たカフェになっている。bannerクリックしてブログランキングのご協力を


キュビズム2キュビズム3由緒あるカフェ「インペリアル」で茶をしばいた我々は(この建物もなかなか),トラム24番でいっきにプラハの南のヴィシフラット地区へ足を延した。ここで一番有名な「コヴァジョヴィッチ邸(Kovarovic's Villa, 1912-13)」を見学。現在は会社のオフィスになっている。表の鉄柵も裏手に回っても全てキュビズムで徹底されていて分かり易い。


キュビズム4コヴァジョヴィッチ邸から徒歩5分にある「ネクラノヴァ通りの集合住宅(1913-14)」。ここは現在もアパートになっている。





キュビズム6ナーロドニー・トゥシーダ近くにも幾つかキュビズムがある。「アドリア宮(1922-24)」。この2階は中華料理屋になっている。味はまあまあである。





キュビズム5雪の聖母教会前にあるこの街灯も実はキュビズム建築。




ダンシングビルロマネスク,ゴシック,ルネッサンス,バロック,,,欧州のいにしえの建築に飽きている今日この頃なので,これらの建築群はなかなか良い刺激になる。ちなみに「ダンシングビル」はキュビズム建築ではないが,こんなビルもプラハにはあったりする。まだまだ面白い建築が沢山点在するが,それらはまた今度紹介する。






TVタワー1TVタワー2我々が最後に向ったのは,百塔の町プラハの歴史的景観を乱している高さ216m(海抜474m)のプラハで一番高い塔「TVタワー」である。150Kc(600円ほど)払えば93mの展望台まで秒速4mの高速エレベーターで上がれる。展望台からは,晴れていれば遥か100km先まで見渡せる。先日登ったジープ山も見えた。TVタワーは,1985〜1992年に作られたが,当初は外壁には誰もいなかった。その後,タワーを登る巨大な赤ん坊達(MIMINKA)が出現(David Cerny氏作)。小生はこういうチェコ人のギャグセンスが大好きである。TV塔に登るのは,午前中がお薦めだ。太陽光線を背にして,プラハの町並みの素晴らしい写真が撮影できる。あるいは,日没頃も良いかもしれない。中2階にはレストランもあるので,100万コルナの夜景を見ながらディナーというのもロマンチックかも?

andromedayaki at 23:59│Comments(0)TrackBack(1) プラハ 

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1. アヴィニョンの異音  [ いんちょー奮闘記 ]   July 23, 2005 15:25
こんにちは、”アヴィニョンの娘たち”でTBさせていただきます。 ピカソの絵ってどうしてこんなにどきどきするのでしょうか・・・。 その色彩はカオスそのもの。

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SOLA

流星-彗星-小惑星を追い求め世界を放浪する天文学者の四方山話。地球(チェコ-台湾)を拠点に宇宙・科学・文化・芸術・音楽を楽しむ旅人生ブログ。

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