August 29, 2006

IAU総会「惑星定義決議」の陰の立役者

女性天文学者 ジョスリン・ベル(Jocelyn Bell Burnell)は、「悲劇の天文学者」とも言われている、パルサーを発見した有名な研究者である。パルサーの発見を報告した論文は5人の共著で、彼女の当時のボスのヒューイッシュ(Antony Hewish)の名前が筆頭でベルが2番目だった。この業績に対するノーベル賞はライルとヒューイッシュが受賞し、ベルは共同受賞者とはならず、騒がれたことがあるからである。

http://es.news.yahoo.com/24082006/24/foto/jocelyn-bell-burnell-member-of-the-international-astronomical-union-iau.html

IAU総会の惑星定義に関する決議が大きな混乱もなく幕を閉じた大きな要因として、彼女の快活で素晴らしい司会進行にあったと思う。数々の質問に対して注意深く対応し、時にはユーモアを入れて常に会場の雰囲気を考えながら、迅速に決議進行へ導いた。特に表のニュースにはなっていないようだが、IAU会場ではこのように感じた。

【IAU総会、太陽系惑星定義へ至る写真集】

惑星決議へ向けて「第一回会合」惑星決議へ向けて「第一回会合」








惑星決議へ向けて「第二回会合」惑星決議へ向けて「第二回会合」









惑星決議へ向けて「第二回会合」(渡部潤一氏のスピーチ)惑星決議へ向けて「第二回会合」(渡部潤一氏)








IAU総会「惑星定義決議(5A)」決議案紹介IAU総会「惑星定義決議(5A)」








IAU総会「惑星定義決議(5A)」圧倒的可決IAU総会「惑星定義決議(5A)」賛成多数








IAU総会ジョスリンベルによる冥王星の解説(ディズニーのプルートが登場したが、これは予めIAU委員で用意していたらしい)IAU総会ジョスリンベルによる冥王星の解説








IAU総会「惑星定義決議(5B)」賛成少数で否決IAU総会「惑星定義決議(5B)」賛成少数で否決








IAU総会「惑星定義決議(6B)」僅差で否決IAU総会「惑星定義決議(6B)」僅差で否決








7名の惑星定義委員会の一人である渡部潤一氏(右)と乾杯する小生(左:阿部新助)。ご多忙な渡部潤一さんの補佐役として、小生も日本人マスコミ対応のお手伝いをさせて頂きました(夜遅く、プラハにあるアインシュタインやカフカも通ったという由緒あるカフェでの「記者レク」も行った)。IAU総会後、黒ビールの美味い「Ferdinanda」へご案内。笑顔の乾杯となった。
渡部潤一氏(右)と乾杯する小生(左)






以上の写真の著作権は放棄しておりません。教育目的での使用は歓迎いたします。利用される場合は、ご一報ください。

IAU新聞に掲載された小生の記事「Two Years in Ondrejov」
http://astro.cas.cz/nuncius/supplement10.html#abe

andromedayaki at 17:12│Comments(0) 宇宙・天文・気象・自然科学 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
プロフィール

SOLA

流星-彗星-小惑星を追い求め世界を放浪する天文学者の四方山話。地球(チェコ-台湾)を拠点に宇宙・科学・文化・芸術・音楽を楽しむ旅人生ブログ。

最新コメント
空 犬